アライコウのノベルゲーム研究所

ゲームライター・アライコウのノベルゲーム研究に関するブログです。

200選

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第20回『えりかとさとるの夢冒険』

『えりかとさとるの夢冒険』(ナムコ、FC、1988年) 発売元:ナムコ初出:1988年 『さんまの名探偵』以来となるナムコ発のアドベンチャーゲーム。開発はのちに『真・女神転生』や『ペルソナ』シリーズで有名になる、当時まだ新興企業だったアトラスが手がけ…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第19回『ドラゴンボール 大魔王復活』

『ドラゴンボール 大魔王復活』(バンダイ、FC、1988年) 発売元:バンダイ初出:1988年 もはや説明不要、日本が世界に誇る少年漫画である『ドラゴンボール』。原作者・鳥山明氏のあまりに早すぎる死去は記憶に新しく、世界中のファンのみならず要人までが偉…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第18回『ファミコン探偵倶楽部』シリーズ

『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者』(任天堂、FDS、1988年) 発売元:任天堂初出:1988年 『ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島』と『中山美穂のトキメキハイスクール』でアドベンチャーゲームにおいても存在感をアピールした任天堂が次に送り出したのは、少…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第17回『中山美穂のトキメキハイスクール』

『中山美穂のトキメキハイスクール』(任天堂、FDS、1987年) 発売元:任天堂初出:1987年 恋愛アドベンチャーゲームの源流を辿るのは難しい。 かつてエニックス(現:スクウェア・エニックス)が発売した『TOKYOナンパストリート』(1985年)のような、軽薄…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第16回『ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島』

『ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島』(任天堂、FDS、1987年)※画像はNintendo Switch Online版 発売元:任天堂初出:1987年 マリオ、ドンキーコング、ゼルダ、ポケモン、スマブラ――任天堂が送り出すゲームはアクションやRPGというイメージが今も昔も強いだろ…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第15回『探偵 神宮寺三郎』シリーズ

『探偵 神宮寺三郎 新宿中央公園殺人事件』(データイースト、FDS、1987年) 発売元:データイースト、ワークジャム、マーベラスインタラクティブ、アークシステムワークス初出:1987年 国産の代表的ハードボイルドアドベンチャーゲーム。ひとつがPC発の『J.…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第14回『さんまの名探偵』

『さんまの名探偵』(ナムコ、FC、1987年) 発売元:ナムコ初出:1987年 1987年はファミコンのアドベンチャーゲームが本格的に花開いた年だった。その先陣を切ったのが同年4月2日に発売された、ナムコ(現・バンダイナムコエンターテインメント)の『さんま…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第13回『ジーザス』

『ジーザス』(エニックス、PC-8801、1987年) 発売元:エニックス初出:1987年 ノベル・アドベンチャーゲーム史のターニングポイントがあるとすれば『ジーザス』はそのひとつに数えられる――そういった論は少なくない。 『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第12回『J.B.ハロルドの事件簿』シリーズ

『殺人倶楽部(マーダークラブ)』(リバーヒルソフト、PC-9801、1986年) 発売元:リバーヒルソフト、アルティ初出:1986年 長くシリーズが続いた――それはあらゆるエンターテインメントにおいて、名作・良作と判定するのに有力な条件のひとつになるだろう。…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第11回『WILL −THE DEATH TRAP Ⅱ−』

『WILL −THE DEATH TRAP Ⅱ−』(スクウェア、PC-9801、1985年) 発売元:スクウェア初出:1985年 国内最大手ビデオゲーム会社のひとつであるスクウェア・エニックス。旧スクウェアの創業は1983年、電気工事会社である電友社のソフト開発部門として始まった。 …

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第10回『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』

『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』(アスキー、PC-8801、1984年) 発売元:アスキー初出:1984年 『ポートピア連続殺人事件』で名を成した堀井雄二氏が手がけた、前作に続くサスペンスアドベンチャー。 東京の晴海埠頭に浮かんだ男の遺体を調べるうちに、…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第9回『タイムシークレット』

『タイムシークレット』(ボンドソフト、PC-8801、1984年) 発売元:ボンドソフト初出:1984年 時は西暦2552年。地球連邦の植民星ファラス星に、異星人ダナーク人が侵入した。 ダナーク人は強大で、地球への侵攻も目に見えていた。そこへファラス星から、タ…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第8回『ウイングマン』

『ウイングマン』(エニックス、MSX、1985年) 発売元:エニックス初出:1984年 令和に『ウイングマン』が復活した。このニュースは驚きを持って往年のファンたちに迎えられた。 www.tv-tokyo.co.jp 『電影少女』『I"s』などを代表作に持ち、アニメ『TIGER &…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第7回『デゼニランド』

『デゼニランド』(ハドソン、PC-8801、1984年) 発売元:ハドソン初出:1983年 ハドソンは任天堂初のサードパーティとして知られる企業で、ファミコン向けに多くの良作を提供した。そのファミコン以前はパソコン用ソフトウェアの制作で名を上げていたことも…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第6回『機動戦士ガンダム1 ガンダム大地に立つ』

『機動戦士ガンダム1 ガンダム大地に立つ』(ラポート、PC-8801、1984年) 発売元:ラポート初出:1983年 戦後から数十年も経つと、日本のエンターテインメント産業は黄金期を迎えた。とりわけ若者向けの漫画アニメ文化は豊かな独自性を持ち、大きく花開いた…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第5回『惑星メフィウス』

『惑星メフィウス』(T&E SOFT、FM-7、1983年) 発売元:T&E SOFT初出:1983年 正式名称を『スターアーサー伝説Ⅰ 惑星メフィウス』という。1970年代からブームを巻き起こしていた映画『スター・ウォーズ』と著名な騎士道物語『アーサー王伝説』から着想を得…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第4回『ポートピア連続殺人事件』

『ポートピア連続殺人事件』(エニックス、PC-6001、1983年) 発売元:エニックス初出:1983年 『ドラゴンクエスト』シリーズのゲームデザイナーとして有名な堀井雄二氏の、出世作となったコマンド入力型サスペンスアドベンチャー*1。 フリーライターとして…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第3回『スパイ大作戦』

『スパイ大作戦』(ポニー、PC8001、1982年) 発売元:ポニー初出:1982年 徐々に発展していくコンピュータゲームの世界には、異業種からの参戦も決して珍しくなかった*1。 そのひとつとして名乗りを上げたのがポニー(現ポニーキャニオン)。音楽や映像関連…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第2回『ミステリーハウス』

『ミステリーハウス』(マイクロキャビン、1982年)※画像はMSX版(1983年) 発売元:マイクロキャビン初出:1982年 この作品に触れるにあたっては、必ず最初に前置きが必要である。 1980年、アメリカの新興企業Sierra On-Line*1が発表した『Mystery House』…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第1回『表参道アドベンチャー』

『表参道アドベンチャー』(アスキー、PC8001、1982年) 発売元:アスキー初出:1982年 日本のノベル・アドベンチャーゲームの歴史は、一冊の雑誌から始まった。『月刊アスキー』1982年4月号、その付録である年刊AhSKI!2号にて、国産アドベンチャーゲームの…

【予告】「国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選」の連載開始について

1975~1976年頃にウィリアム・クラウザーが開発した『Adventure(Colossal Cave Adventure)』からアドベンチャーゲームというジャンルが始まった*1ことは、この分野の歴史に関心のあるユーザーや研究者ならご存じのことだと思う。 そう、もうすぐアドベンチ…