私はかつて、こんな同人誌を出したことがあった。

『プロを目指すためのノベルゲーム制作研究』。
いつ出したのか記憶が曖昧だったが、奥付を見ると2007年8月とあった。
私ひとりで作ったのではなく、ありがたいことに編集プロダクションの協力を得ての同人誌だった。そして夏コミで頒布したのだが、20冊ほど持ち込んだのが完売したと記憶している。表紙イラストは当時自分の同人ノベルゲーム制作でお付き合いがあり、フリーゲームの名作『ゾウディアック2』のアートを手がけたことで知られる中島あらた氏だ。
本書は『月姫』のTYPE-MOONや『ひぐらしのなく頃に』の07th Expansionなど、同人から商業に移行した or 商業展開したサークルについて取り上げている。
なぜ彼らは成功したのか……ということを主に考察しているのだが、今読み返してみるといかにも若書きという印象だ。実際、当時の私は20代でまだまだ経験不足のアマチュアだった。

しかし我ながら面白いなと思う部分もある。
女性向け同人ノベルゲームとして初の家庭用ゲーム機進出を成し遂げた『花帰葬』のHaccaWorks*、美少女ゲームブランドのチュアブルソフト(現在は解散)の前身サークルであるTABLETへのインタビューを行っているのだ。おかげでちょっとは資料性があるかもしれない。
この本のことを知っている人はあまりいないと思う。私の手元にも写真の一冊しかないが、もしお持ちの方は大事にしていただけると幸いだ。