アライコウのノベルゲーム研究所

ゲームライター・アライコウのノベルゲーム研究に関するブログです。

時代を先取りしていた? 対話型アドベンチャーゲーム『Law of the West』再評価論

『Law of the West 西部の掟』。 このタイトルを知っている人は相当なゲームマニアだろう。 1987年3月6日にポニーキャニオンから発売されたファミコン用コマンド選択型アドベンチャーだ。そのオリジナルは1985年にAccoladeから発売されたApple II、Commodore…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第15回『探偵 神宮寺三郎』シリーズ

『探偵 神宮寺三郎 新宿中央公園殺人事件』(データイースト、FDS、1987年) 発売元:データイースト、ワークジャム、マーベラスインタラクティブ、アークシステムワークス初出:1987年 国産の代表的ハードボイルドアドベンチャーゲーム。ひとつがPC発の『J.…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第14回『さんまの名探偵』

『さんまの名探偵』(ナムコ、FC、1987年) 発売元:ナムコ初出:1987年 1987年はファミコンのアドベンチャーゲームが本格的に花開いた年だった。その先陣を切ったのが同年4月2日に発売された、ナムコ(現・バンダイナムコエンターテインメント)の『さんま…

ノベルゲームの構造と演出 画面構造4「縦書き表示」

日本語は縦書きが可能であり、かつ日常生活に多用している、世界的に見ても珍しい言語だ。 テキスト主体のジャンルであるノベルゲームでもこれを有効活用した作品が見られる。最初の成功例は1987年にファミコンディスクシステムで発売された『ふぁみこんむか…

ノベルゲームの構造と演出 画面構造3「フレーム表示」

1980年~90年代初期頃のアドベンチャーゲームは、大きく容量を食うグラフィックを画面全体に常時表示することは難しかった。フル表示のグラフィックをシーン毎に頻繁に切り替えるという手法がメジャー化するのは『弟切草』(チュンソフト、SFC、1992年)以降…

ノベルゲームの構造と演出 画面構造2「ウィンドウ表示」

メッセージをウィンドウ内に表示する形式のノベルゲームは、多くのプレイヤーにとって馴染み深いものだろう。 全画面表示ノベルゲームでもメッセージウィンドウは採用されるが、本項ではもっとも一般的な「数行のメッセージを画面下部のウィンドウに表示する…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第13回『ジーザス』

『ジーザス』(エニックス、PC-8801、1987年) 発売元:エニックス初出:1987年 ノベル・アドベンチャーゲーム史のターニングポイントがあるとすれば『ジーザス』はそのひとつに数えられる――そういった論は少なくない。 『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』…