アライコウのノベルゲーム研究所

ゲームライター・アライコウのノベルゲーム研究に関するブログです。

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第74回『謎惑館 音の間に間に』

『謎惑館 音の間に間に』(カプコン、3DS、2011年) 発売元:カプコン初出:2011年 ここまでニンテンドーDSならではの機能を活用した、意欲的な作品をラインナップしてきた。そのラストを飾る作品として取り上げたいのが『謎惑館 音の間に間に』だ。決して有…

『ずろうの棲処』レビュー:超視覚的ホラー

『ずろうの棲処』(キタユメ。、PC、2006年) 本記事は2000年代に公開していた自サイト記事の、微調整の上での再掲となる。 あの有名漫画のクリエイターが、かつてこんな作品を作り上げていた。 ぜひその才能の原液を体感していただきたい。 国を擬人化する…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第73回『ゴースト トリック』

『ゴースト トリック』(カプコン、DS、2010年) 発売元:カプコン初出:2010年 ニンテンドーDSのタッチ操作を活用したアドベンチャーゲームは少なからずあるが、『ゴースト トリック』もそのひとつ、それも独創的な良作に数えられるだろう。タイトルは「ト…

『大学生にもなってあった怖い話』レビュー:学怖ファンは要チェック

『大学生にもなってあった怖い話』(エキゾチック占姥、PC、2010年) 本記事は2010年代に公開していた自サイト記事の、微調整の上での再掲となる。『学校であった怖い話』をあまりにも高い精度でオマージュしている本作。 初プレイ時には本当に笑わせてもら…

『鴉の断音符』レビュー:鴉視点のクールなノベル

『鴉の断音符』(飼育小屋製作委員会、PC、2006年) 本記事は2000年代に公開していた自サイト記事の、微調整の上での再掲となる。 鴉が主人公の、自由をテーマにした一風変わった作品。 スタッカート・シナリオと称されたエピソードの連なりを堪能してほしい…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第72回『極限脱出 9時間9人9の扉』

『極限脱出 9時間9人9の扉』(スパイク、DS、2009年) 発売元:スパイク初出:2009年 脱出アドベンチャー。広義には探索・謎解きアドベンチャーに含まれる、歴史の長いジャンルである。 2000年代に入ると、インターネットとゲーム開発環境の発達によりフリー…

2000年前後のゲームを確実に。レトロWindowsマシンの導入

私は先日、今後のノベル・アドベンチャーゲーム研究のためにレトロWindowsマシンを導入した。 レトロWindowsゲームのためにXPマシンを導入した。この壁紙、懐かしい。 pic.twitter.com/YdK0RQCWn3 — アライコウ (@araicreate) November 10, 2025 Windowsのゲ…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第71回『ラブプラス』

『ラブプラス』(コナミデジタルエンタテインメント、DS、2009年) 発売元:コナミデジタルエンタテインメント初出:2009年 コナミの恋愛シムといえば言わずと知れた『ときめきメモリアル』シリーズだが、彼らは2000年代末にもうひとつの代表作を世に放つこ…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第70回『レイトン』シリーズ

『レイトン教授と不思議な町』(レベルファイブ、DS、2007年) 発売元:レベルファイブ初出:2007年 ニンテンドーDSの初期ラインナップに『脳を鍛える大人のDSトレーニング』(2005年、任天堂)というものがあった。タッチペンとタッチスクリーンの機能を活…

評論系同人誌『Ghost Letters03』に寄稿

11月23日に開催される文学フリマ東京41にて、評論系同人サークルGhost Lettersの新刊『Ghost Letters03』が頒布される。 【告知】『Ghost Letters03』特集:『ヘブンバーンズレッド』小特集:TVアニメ『Summer Pockets 』特別企画:松山剛氏Long Interview …

『ゾウディアック』レビュー:テキスト主体の傑作探索ホラー

『ゾウディアック』(バイオハザード・サイレントヒルを考える会、PC、2002年) 本記事は2000年代に公開していた自サイト記事の、微調整の上での再掲となる。 2000年代前半におけるフリーホラーノベルゲームの代表的存在。 攻略サイトを見ながら夢中になって…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第69回『アナザーコード 2つの記憶』

『アナザーコード 2つの記憶』(任天堂、DS、2005年) 発売元:任天堂初出:2005年 タッチペン、タッチスクリーン、そしてデュアルスクリーン。画期的なインターフェイスを備えた任天堂の携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは、2004年12月に発売されるや日本国内…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第68回『逆転裁判』シリーズ

『逆転裁判』(カプコン、GBA、2001年) 発売元:カプコン初出:2001年 史上もっとも鮮烈なシステムを提示したアドベンチャーゲーム。そんな投票があるとしたら、『逆転裁判』シリーズは間違いなく上位に食い込むのではないか。 法廷バトル――従来になかった…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第67回『夏空のモノローグ』

『夏空のモノローグ』(アイディアファクトリー、PS2、2010年) 発売元:アイディアファクトリー初出:2010年 2000年代以降ノベル・アドベンチャーゲームの花形になったループ系のストーリーは、もちろん女性向けゲームにおいても少なからず採用されてきた。…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第66回『薄桜鬼』シリーズ

『薄桜鬼』(アイディアファクトリー、PS2、2008年) 発売元:アイディアファクトリー初出:2008年 新選組。幕末の京都において尊王攘夷派と死闘を繰り広げた人斬り集団。 最終的には新政府軍の前に壊滅し、時代の徒花となった彼らの信念と愚かしくも儚い生…

ノベルゲームの構造と演出 進行構造8「ストーリーとしてのループ」

ストーリーとしてのループとは、プログラム処理の結果を伴わずにループを表現することだ。前回触れたように、一般にループ系というとこちらを指すことが多いだろう。 『STEINS;GATE』(5pb.、2009年)※画像はSteam PC版(MAGES.、2016年) 『STEINS;GATE』は…

『cubic3』レビュー:『グノーシア』スタッフがかつて制作した実験的なノベルゲーム

『cubic3』(グロビュール、PC、2005年) 本記事は2000年代に公開していた自サイト記事の、微調整の上での再掲となる。 テレビアニメ化も果たした、今や世界的ヒットの『グノーシア』を放ったプチデポット。その前身サークルによる作品だ。その斬新さは当時…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第65回『緋色の欠片』シリーズ

『緋色の欠片』(アイディアファクトリー、PS2、2006年)※画像は愛蔵版(PS2、2009年) 発売元:アイディアファクトリー初出:2006年 2000年代の乙女ゲームシーンの隆興を語る上で、アイディアファクトリーのブランド「オトメイト」は欠かせないだろう。現在…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第64回『フルハウスキス』

『フルハウスキス』(カプコン、PS2、2004年) 発売元:カプコン初出:2004年 現在、予約記事としての公開状態です。本公開はしばらくお待ちください。 © CAPCOM フルハウスキス 1 (花とゆめCOMICS) 作者:佑羽 栞 白泉社 Amazon

ノベルゲームの構造と演出 進行構造7「システムとしてのループ」

ノベル・アドベンチャーゲームにおいて、ループ系作品は人気ジャンルのひとつだ。今も様々な作品が生み出されているが、それだけクリエイターにとって取り組み甲斐のある題材と言える。 さて一般にループ系というと、何らかの理由で繰り返される世界をストー…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第63回『ときめきメモリアル Girl's Side』シリーズ

『ときめきメモリアル Girl's Side』(コナミ、PS2、2002年) 発売元:コナミ初出:2002年 現在、予約記事としての公開状態です。本公開はしばらくお待ちください。 © Konami Digital Entertainment Co., Ltd. ときめきメモリアル Girl's Side 4th Heart コ…

プロフェッショナル仕様のノベルゲーム制作ツール解説書『基礎から覚えるADV+++』

【前回の記事】クロスプラットフォームのノベルゲーム制作ツール解説書『LemoNovel AS3ゲーム制作入門』無料公開 いろいろなノベルゲーム制作ツールに触れてきた私だが、現在は『ADV+++』を使用している。 www.yox-project.com このツールの特徴は、明確にプ…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第62回『遥かなる時空の中で』シリーズ

『遥かなる時空の中で』(コーエー、PS、2000年) 発売元:コーエー初出:2000年 現在、予約記事としての公開状態です。本公開はしばらくお待ちください。 © コーエーテクモゲームス All rights reserved. 遙かなる時空の中で7 通常版 コーエーテクモゲームス…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第61回『アマガミ』

『アマガミ』(エンターブレイン、PS2、2009年) 発売元:エンターブレイン初出:2009年 現在KADOKAWAのブランドとして名を残しているエンターブレインは、さらにそれ以前のアスキー時代から多彩なビデオゲームや『RPGツクール』シリーズなどコンストラクシ…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第60回『流行り神 警視庁怪異事件ファイル』

『流行り神 警視庁怪異事件ファイル』(日本一ソフトウェア、PS2、2004年) 発売元:日本一ソフトウェア初出:2004年 『都市伝説解体センター』のヒットが記憶に新しいが、都市伝説という題材はノベル・アドベンチャーゲームにおいてしばしば扱われる。『学…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第59回『3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!』

『3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!』(チュンソフト、PS2、2004年)※画像は完全版(2005年) 発売元:チュンソフト初出:2004年 TBSで放送されていた有名学園ドラマ『3年B組金八先生』の名を冠する「ロールプレイドラマ」。チュンソフトがそれまで送り出し…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第58回『Ever17 -the out of infinity-』

『Ever17 -the out of infinity-』(KID、PS2、2002年) 発売元:KID初出:2002年 「記憶を消してプレイし直したい」――優れたノベルゲームに対してこのように言及されることがある。物語を根幹とするこのジャンルにとっては最大級の賛辞だが、『Ever17 -the …

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第57回『風雨来記』シリーズ

『風雨来記』(フォグ、PS、2001年) 発売元:フォグ初出:2001年 『みちのく秘湯恋物語』は旅ゲーというジャンルを開拓し、現実の土地と積極的にリンクさせる新たなアドベンチャーゲームの方法論を示してみせた。これを深化させたのが『風雨来記(ふうらい…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第56回『Prismaticallization』

『Prismaticallization』(アークシステムワークス、PS、1999年) 発売元:アークシステムワークス初出:1999年 ループを題材にした作品は、ノベル・アドベンチャーゲームの花形のひとつとして2000年代以降に人気を博すようになった。その先鞭を付けたのはPC…

国産ノベル・アドベンチャーゲーム200選 第55回『シルバー事件』

『シルバー事件』(アスキー、PS、1999年) 発売元:アスキー初出:1999年 テキスト主体のノベル・アドベンチャーゲームは、どうしても画一的な面がある。たとえばメッセージウィンドウの位置だ。画面下に固定サイズのウィンドウを表示し、その枠内に収まる…